あの素晴らしい旅をもう一度

寝ようと思ってたけどシャワー浴びたら目が覚めてしまったので立て続けにブログ更新。

高校時代、私を含め周囲の友人みんなが部活に入っていないという特殊な状況だったので、休みの日に集まっては色々と遊んでいた。
近所の公園でサッカーをしたり、カラオケに行ったり、ラウンドワンなんかにもよく行った。
彼女がいない男だけでクリスマスにタコパをやろうと言ったら15人くらい集まったこともあった。

そんなわけで高校時代は友達と馬鹿みたいに遊んでいたので、今から思い返しても楽しかったし、ほとんど悔いはない。

唯一やり残したことといえば、「自転車で琵琶湖一周」である。




思い返せば5年前、高校1年生の春休み前に友人Mが言った一言からすべてが始まった。

「自転車で琵琶湖一周しに行こうや」

それはなんとも魅力的な誘いだった。これまでの人生の中で最も興奮した瞬間かもしれない。私は二つ返事でその誘いに乗った。
Mは他の友人にも声をかけ、最終的には6人で琵琶湖に行くことになった。

自分たちで宿を探して予約し、自分たちの脚で自転車を漕いで二つ隣の県にある琵琶湖まで向かう。高校1年生の私たちにとってはこの上ない冒険であった。

待ち合わせは朝の7時半過ぎだった。遠方の友人は予め自転車を集合場所近くまで持ってきていて、電車でやってきた。
出発直後に荷台の紐がほどけてタイヤに巻き込まれたり、途中でバテて道端に座り込んで休憩したり色々ありながらも、およそ10時間ほどで滋賀県に突入した。
逢坂山を下って琵琶湖が見えた時の感動を未だによく覚えている。
その日は早めに宿に着いて、みんなで回転寿司に行って、寝た。

次の日は、旅のメインディッシュである琵琶湖一周を予定していて、1日目の宿の対岸あたりに宿を予約していた。
しかし、生憎の大雨でとてもじゃないけどママチャリで湖畔サイクリングなんてできる状況ではなかった。
私はせっかく来たんだから無理をしてでも一周したいと思っていたが、同行者全員に反対されたため琵琶湖大橋を渡って大幅にショートカットし、2日目の宿に向かった。
大幅にショートカットしたとはいえ20キロ近くの距離があったので、宿に着く頃には全員が疲労困憊していた。無理をせずに反対されていて良かった、とこの時思った。

2泊3日の行程だったので、その次の日はおとなしく帰った。だが、私の中には雨のせいで一周を達成できなかった悔しさがしばらくの間居座り続けた。

次の年の春、今度は私からMにリベンジを持ちかけた。1年目に参加したSとK、そして新たにもう一人を加えて今度は5人で琵琶湖に向かうことになった。

MやKと話し合った結果、前年の行程には少し無理があったという結論に至り、2年目は余裕を持って3泊4日の行程にした。
しっかりと天気予報もチェックし、てるてる坊主まで作って、今度こそは琵琶湖一周を達成できる!…と思っていた。

しかし、旅にはトラブルが付きものである。1日目に琵琶湖に到着したところまでは順調だったが、この時調子に乗って夜更かししたSが翌日頭痛を訴えたのである。
私は何としてでも一周を達成したかったのでSを置いていくことも考えたが、良心に苛まれて短縮ルートで次の宿に向かうことにした。

結局、行程を1日増やしたにもかかわらず悲願の琵琶湖一周は達成できなかったのである。しっかり寝ろと言ったのに寝なかったメンバーのせいで。

そんなわけで、私は次の年も琵琶湖一周の話をMやK、その他周りの友人に持ちかけていた。受験が終わったら卒業旅行も兼ねて琵琶湖一周リベンジしよう、と。

だがしかし、実際には受験が終わってからの日々には余裕がなく、琵琶湖一周の夢は果たされぬまま私は信州の地に来てしまった。それ以降も何度か誘ってはいるが、具体的な計画を立てる前に話が自然消滅してしまっている。

チャリ琵琶湖は私の青春そのものと言ってしまっても過言ではない。そして私は未だにその夢を捨てきれていない。

当事者の方々は、この記事を読んでたら連絡ください。私はまだ本気でチャリ琵琶湖一周を達成したいと思っています。どうか私の青春に最後の思い出を。